トヨタカローラ札幌では、2016年より北海道大学工学部公認団体『フォーミュラSAE北海道チーム(FHT)』を支援しています。
ここでは「全日本学生フォーミュラ大会」を目標に活動する学生たちの様子を紹介します。

学生フォーミュラとは…

少子化による学生の減少に加え、近年の若者の理科離れといった深刻な状況は、日本の自動車産業にとって将来の国際競争力・企業競争力の低下、優秀な技術者の人材不足につながりかねません。

また、最近の工学系大学では、実習や設計・製図などのカリキュラムが減少しており、欧米に比べ、ものづくりの機会が不足しています。 一方、米国では「Formula SAE®」を開催するなど、学生が実際のものづくりを通して自分たちの能力や知識を、発揮できる場を提供されており、産学官の協力のもと、 人材育成の基盤づくりが根付いています。

しかし日本では、全国的なものづくりコンテストとして、 ソーラーカー大会やロボットコンテストがありますが、自動車技術分野で活躍を目指す学生にとっては、習得した専門技術を発揮しうる設計コンテストがない状況です。

学生たちが実際にものに接し、ものを創っていくことによって、技術の理解を深め、実践的な能力を養い、より高いレベルに意欲的に取り組んでいく。 ものづくりの本質やそのプロセスを学ぶとともにチーム活動やものづくりの厳しさ、面白さ、喜びを実感できる、そんな環境づくりを通じて、創造性に満ちた技術者の育成を目指しています。(全日本 学生フォーミュラ公式サイトより抜粋)

FHT 活動の軌跡

今シーズン初のエンジン始動

4月中旬を予定している「シェイクダウン※」まで残り1ヵ月。2月末にエンジンのカムシャフトという部品を交換し、様々な調整を行った後、初のエンジン始動を行いました。エンジンの重要部品を交換した後は、調子良く始動できるか心配ですが…今回は問題なく掛かりました!!交換した部品も正常に動いている様子で、とりあえず一安心。

これからは、エンジンを掛けた状態で燃料の噴射状態や、空気の吸入状況などの細かい調整作業が待っています。この調整を怠ると本番にいい記録が残せません。細かい作業になりますが、怠りなく頑張りましょう!!
※マシンがエンジンを載せて自走できる状態

重要部品の交換作業風景

今回はエンジン内部にある部品交換の様子をご紹介。メンバーは整備工場で行っているような、精密で難しいエンジン内部の部品交換・調整も自分たちで作業しています。今回交換したのは「カムシャフト」。マシンのパワーを最大限に引き出すために重要な部品です。

修理書とにらめっこしながらの作業で、途中部品が外れなかったり悩んだ部分もありましたが、交換・調整作業は無事に完了!!この部品ひとつでもタイムが大きく変わります。試行錯誤しながらも「最高のマシン」にするために、頑張ってもらいたいですね!!